丸善140周年記念万年筆「漱石」「オノトモデル」「携帯版・漱石」
今年、創業140周年を迎えた丸善。半年前に記念万年筆「檸檬」を発売しましたが、きました第2段!ちょっと前に会員向けの先行案内が届いてたんですが、本日(12月3日)発売なので情報解禁します。
今回は創業当初から丸善をひいきにしていたという夏目漱石が使用していたオノト万年筆の復刻品です。オノトとは、明治時代に丸善が代理店販売していた、イギリスはデ・ラ・ルー社の万年筆。漱石は、このオノトを大変気に入っていたそうで、オノトに賛辞をおくる文章も残されています。しかしデ・ラ・ルー社はすでに万年筆の製造を中止、オノトはもう手に入らなくなっています。
今回の記念万年筆「漱石」は、漱石愛用の万年筆を忠実に再現したモデルです。神奈川近代文学館に所蔵されている、漱石が実際に使用していた万年筆をもとに、細身のエボナイトボディーに繊細なレーザーエッチングのデザインが施されています。
ペン先は、漱石の棺のなかに納められてしまったので、現存していませんが、「現代の名工」にも選ばれたセーラーの長原宣義氏による鍛造で、当時の書き味を再現しているそうです。スペックの詳細は次の通り。
ペン先:14金(長原宣義・幸夫両人による鍛造ペン)
キャップ:エボナイト
胴軸:エボナイトに現物と同様の柄をレーザー彫刻
※インク吸入方式を当時と変えるため、実物より直径1mm太くなっています
長さ:176mm
インク:コンバータ・カートリッジ両用式
※現代の使用に合わすため、インク吸入方式は実物とは変更してあります付録:「こころ」直筆現行1~5話の複写版
金額:1,400,000円
本数:3本(さらに、年内ご注文で3本まで受注生産)
字幅:中字のみ
まず金額に度肝をぬかれますよね… 正直、金額を見るまでは、すごく興味をひかれて、なんなら買いたいな、なんて思っていたんですけど、値段を見た瞬間、違う世界の話なんだと気づき悲しくなりました(笑
それにしてもこの値段設定はどうなんでしょうか。超少数ロット生産なのは分かりますが、別段コストのかかる装飾が施されているわけでもないし、実際かなり地味目な商品でこの価格というのは、相当思い切った戦略だと思うんですが。
変な話、100年前の本物のオノトは中古市場で5、6万からあるみたいだし、修理に出す費用を加味しても10万くらいみておけば、当時のものが手に入れられちゃうわけです。実際に今、私は本当にオノトが欲しいので、夏ぐらいからちょっとずつ探しています。銀座にいいお店があるのを紹介してもらったので、来年ぐらいにはそこでゲットしたいと思ってます。
というわけで、個人的には値段に見合った価値を見い出せないし、(多くの人と同様)現実的に買えない商品ですね。
ちなみに、この「漱石」の他にもう2種類、記念モデルが同時発売されます。1つは1912年頃に発売されたオノトのデザインをモチーフにして作られた「オノトモデル」。これは純銀の軸にエッチングで模様が描かれている、意匠性に富んだ一品です。価格は15万円、生産量は140本。「漱石」よりもだいぶ現実的な価格です。
もう1つが、前出「漱石」の廉価版的位置付けの「携帯版・漱石」。価格を抑えるため、ペン先は長原氏の手作業ではなく機械生産。ボディはセーラーのプロフィットと同じような形状。もはや一体どこに漱石が関係しているのか分からない一品です。価格は7万円、50本の生産です。
どのモデルも今回の企画はセーラーとがっちりタッグを組んでやっているようですね。しかし、ここまで完成度の高い漱石モデルが出てくると、丸善が以前から販売している(私も使っている)ストリームラインのオノトモデルは一体なんなのかと、思ってしまうんですが、あんまり気にしないことにします。








