岸田劉生 肖像画をこえて@損保ジャパン東郷青児美術館
大正から昭和初期に活躍し、一連の「麗子」作品など独自の表現で注目をあつめた、孤高の洋画家・岸田劉生の展覧会が新宿の損保ジャパン東郷青児美術館で開催されています。去年はニューオータニで大きな展覧会がありましたが、今回は自画像を含む肖像画を80点も集め、集中的に展示するという面白い内容です。
セザンヌやゴッホに憧れた青年期、借り物の表現でなく自分の表現方法を模索した時期、やがて写実に傾倒し、「内なる美」を追求した時期、そして日本古来の美と邂逅して生まれた麗子像。
38年という短い生涯において、劉生は自らの表現を追い求めるなか、数多くの自画像や肖像画を描き残しました。その模索の歴史を、時代ごとの自画像・肖像画を見て、たどっていけるのはとても面白かったです。
それにしても初期の色鮮やかなゴッホ風の作品と、晩年の不気味さ漂う「デロリの美」は、同一作者とは思えないほどの変貌ぶり。そしてどの時代の作品をとっても、劉生ならではの魅力がたっぷりです。もしあと30年生きていたら、劉生はどんな絵を描いただろう。そんなことを考えずにはいられません。
●没後80年 岸田劉生 肖像画をこえて
●2009年4月25日(土)~7月5日(日)
●損保ジャパン東郷青児美術館
ちなみに会場の美術館は、新宿駅から徒歩5分でアクセスも良好。1987年に58億円で購入され話題となったゴッホの「ひまわり」も常設展示しています。一度は足を運んでみる価値有りです。
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